攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society士郎正宗
おすすめ度 ★★★★★
1秒ごとがかけがえのない、夢の続き。濃厚なセリフ劇、緊張感が極まるアクション、そしてサイケデリックな電脳ダイブ。様式美ともいうべき、洗練された映像にじっくりと酔いしれたくなるテレビシリーズ『攻殻機動隊Atand Alone Complex』のまさかの続編。素子を失って孤独感まるだしなバトーの帰還もうれしいが、なによりも驚きは、あの生身で気が弱かったトグサが一部擬体化、そして公安9課のリーダーになっていること! 素子なきあとの9課の変化と成長、そして素子の帰還が描かれる、開いた環を閉じる物語。シリアスでディープな作品だけに、なんども見返して楽しみたい1作。ところどころのメイドロボや素子の水着姿などサービス過剰なカットも、見どころのひとつ!?(志田英邦)
★★★★☆ 2007-03-29 トグサがリーダーの9課
舞台はテレビシリーズ2nd GIGから2年後。
2nd GIGの後に素子が9課を去り、トグサがリーダーとなった9課はテロリスト達の連続自殺事件を追っていた。
その捜査上に浮かぶ謎のハッカー「傀儡廻」の暗躍。そして謎のキーワード、Solid Stateとは何なのか・・・?
今回も約100分の中に老人の介護問題、少子化、幼児虐待など複数の問題を取り上げていてさすがといったところ。
中盤のトグサのピンチなど息のつけない展開が待ち受けています。
TVシリーズを見たことない方でも楽しめますが、見ているにこしたことはありません。
見ているか見ていないかで後半見ていて大分テンションが違うと思われますし。
特典DISCのほうにはショートアニメ「ウチコマナ日々」や世界観を解説したインタビュー、タチコマロボットを作った人のインタビュー、
日産自動車とのコラボで本編にも登場したコンセプトカーの紹介など75分となかなかボリュームがありますが、
正直ウチコマと世界観の解説インタビュー以外は興味を持てる人が限られてくるので、微妙でした。
世界観の解説は初めて攻殻を見る人にもわかるよう義体化や電脳化といったものにまで説明が及んでいるのですが、
いかんせんこれを本編より先に見るとあらすじがわかってしまうので本編を見る前の学習として使えないのは残念。
思うに、2枚組みにして値段を上げるより初心者用に本編ディスクのみのバージョンも販売して値段をもう少し下げたほうがよかったのでは?と思いました。
ちなみに初回版は288Pにも及ぶ絵コンテ・設定資料集がBOXと共に入っています。
絵コンテは横にちゃんとセリフやその場面のキャラクターの心情も書かれているのでかなりいいです。
セリフは聞き取りにくいものも結構ありますのでかなりお世話になりました!
私は初回版を買ったのでこの値段でも満足ですが、通常版となるとこの値段は少し辛いかと思われます。
あと、特典ディスクがウチコマ以外人を選ぶものとなってしまっているので星1つマイナス。
いろいろ書きましたが今回も面白かったです。BOXもかっこよかったですし。
攻殻TVシリーズファンには是非オススメしたい作品です。
★★★★★ 2007-03-02 今を描いた未来。即ちネット共同体。
近未来のパラレルワールドを描いた世界なんだろうけど、内容は極めて現代的。
粗筋を書いてもネタバレになるので、観てのお楽しみなのだが、「現代」がそこに投影されています。
既存の国家や共同体に価値を見出せなくなった人々はネットを通じて一つになろうとしていると、
まあここまではお決まりのパターンなんですが、テンポ良く進んでいて楽しく観られました。
CGを使っているためか、やけに車や建物の素寒貧な無機質っぽさが気になった所でしょうか。
他の動画ではない背景はそれこそリアリティがあって良かったと思える。
9課の荒巻と今回の黒幕(事件としての)が論争し合うのですが、
お互い一歩も退かないという所が、他の人間の立場を考慮しているんだと感心しましたね。
実はここがポイントで、今回の黒幕と、そしてキーパーソン(これこそが本当の黒幕なのだが)と9課の人間とそれぞれの人間が旗幟を鮮明する事によって、これを観る人間の投影しやすいキャラを演じることが出来るという所です。
素子って、本当は権力のエージェントをする傍らこうした下々の民草(根無し草なネット住人、大衆)の心情に理解を示しているのではないのかとさえ思えます。
映画「イノセンス」と並行しているような感じさえします。
★★★★★ 2007-03-01 今回のストーリーの難解さは原作ゆずり
今観終わりましたが、謎が謎を呼ぶ展開で楽しませてくれました。
グラフィック、ストーリー共に最高のクオリティで魅せてくれます。
SAC&SAC2の集大成にはピッタリかと。
ストーリー前半で観る人を思いっきり謎に包ませて、中盤の速い展開で息をつかせず、後半で次々と謎を紐解いていくのはさすがです。
100分を超えるストーリーには息つく暇もありませんでした。
商品としてはかなり高い部類に入るのだろうけど、初回版の絵コンテ集(288P)を含めると納得いく値段だと。
自分はこの時期に注文してから絵コンテ集のことを知ったのですが某通販サイトにて最後の一本をゲットできました。
作品としては傑作、商品としては初回版以降の通常版では値段設定を変えるべきだったかと。
ただ、ケーブルテレビや、スカパーなどの有料放送が見れない方にとってはコレしか選択肢が無いです。自分はスカパー110に加入してますが、それでも高クオリティの画像とサラウンドを楽しめるので買いだと思います。
★★★★☆ 2007-02-26 贅沢を書かせてもらえれば
他のレヴューアーの方が書かれたとおり神山監督らしい作品.扱っている題材の問題の料理法も,原作漫画からの取り込みも十分に整っている,攻殻の面目躍如の作品であると思う.
しかし,ぜいたくな悩みだが心が満たされない感じが残り,攻殻SACシリーズの大ファンとして敢えて苦言を書かせていただくとした.
本作はキャラクターへの感情移入が浅くしか出来なかった.(トグサの苦悩と危機に,あと少し迫るものがあったなら,草薙の復帰とアクションが光ったのではなかろうか.連続物ほど「溜め」が出来なかった事が一因とは思われるが).
そしてもう一つ,SAC secondの最後のシーンで描かれたの草薙の苦悩と空虚はどこに行ってしまったのか.草薙の苦悩へ感情移入でき,且つ事件の中での活躍に心躍らすことが出来れば傑作となったのではないか.(イノセンスではバトーの苦悩には浸れたが,活躍のスケールが小さかった.押井監督にも感じたもどかしさがよみがえってしまった).
もしも攻殻の次回作があるなら期待したい.
★★★☆☆ 2007-02-20 R34のような攻機です
映像は秀逸、物語も上々、しかし演技が平坦。
老人問題を題材にしているが、その老人達の苦悩が伝わってこないです。
今までのSACやSAC2がそれぞれ素晴らしかったのは、発達した未来社会が
舞台であるにもかかわらず、やはり「人間」が不完全であるが故の齟齬や不条理を
苦悩として表し、「少佐」以下9課の面々が対峙していくのがこのシリーズの
非常に楽しかった所なのですが、今作品にはそれが余りなく、9課の皆さんは
与えられた脚本通りに動いているという印象を受けました。
もっと凄い作品に成りえたのでは?
と思ってしまいファンとしては大変悔しいです。
総括としては上記のような感じでしょうか、辛口なのはファンであるが故です。
あとチョッと個人的に
トグサが成長しすぎて、少佐と被ってしまいます。バトーもジジ臭くなったし、
9課の皆様方余りに達観しすぎて、正しく「高齢化?」なんて思ってしまいます。
原作の少女っぽいモトコやアホなトグサも復活して欲しいな。
あと日産とのコラボは良いベクトルとは言えないと思います。
トグサがティーダ?ノート?に乗っても全然カッコ良くないです。
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